/HOME /DIY /60's ODS

新兵器登場!

最終更新日2011-02-11


この度,新兵器を導入しました。
大枚はたいて入手しました。

EVM-12S

まさに「兵器」呼ぶにふさわしい面構え!

EVM-12S

残念ながら名前はありません。型番だけです。

「812-890」か「812-531」と記載されていれば正解ということが事前に収集した資料から分かっていましたが,残念ながら判読できません。

「50-03-025947」は「P/N」なのでパーツナンバーだと思いますが,よく分かりません。

EVM-12S

表っ面はこんな感じで何てことありません。中古で手に入れましたが,非常に綺麗です(にやり)。

EVM-12S

深さを測りました。123mmほどです。この数字が意味を持ちます。

EVM-12S

コーンの型番は「70586」が正解ということが手元の資料に示されています。

末尾に「0C」と付いていますね。まあいいでしょう。


写真はここまでです。

ダンブルのスピーカーといえばエレボイ(Electro Voice)。(初期のものはALTECも使われているらしいです)
エレボイの楽器用スピーカーというと,有名なのは「EVM-12L」でしょうか。ブギーにも使われていますし,リイッシュされています。

その兄弟モデルで「EVM-12S」というものがあります。
「EVM-12L」はリイッシュのモノが普通に買えますが,「EVM-12S」はなかなか手に入りません。

この二つのスピーカーの違いはコーンの深さにあるといわれています。
しかし,EDS(仕様書)を見ると同じ図面が記載されていて,深さはどちらも138mmとなっています。非常に疑問に思っていました。

しか〜し,,,EVM-12SのEDSをよーく見てみると,文章には127mmと書いてあるではないですか! よくある間違えですね。

12Lと12Sは異なるコーンが装着されています。12Lのほうが最低共振周波数f0が低く55Hzです。 一方,12Sは70Hzと記載されています。Qも12Lのほうが高く,12Sのほうが低いです。能率はやや12Sのほうが高いです。

上記のことから考えて,12Sのほうが振動板が軽いことが考えられます。

ギター用のスピーカーはオーディオ用のそれよりも振動板が軽く,12インチで30g以下というものもあります。 オーディオ用のスピーカーは12インチですと通常50g以上あります。私見ですが,ギター用として考えるならば12Sのほうが適していると思われます。

エレボイはティールスモールパラメータを公表していますが,等価振動系質量:mmsは公表していません。 ですので,推測するしかありませんが。。。

形状とコーンの型番,判別不能なスタンプからはこのスピーカがEVM-12Sとは言い切れません。
ユニットごと,もしくはコーンが交換されているかもしれませんし,f0を下げるための重りが装着されているかもしれません。 オーディオ用のスピーカーは能率を犠牲にしても低域の拡大するためにコーンの重量をわざと重くすることがあります。

そこで重要なパラメータである共振周波数f0を測定してみました。

発振器を低域まで再生できるオーディオ用のアンプに接続し,テスターも交流電流測定モードにして接続します。 周波数を調整して電流値が最小になる周波数を探します。電流が最小になる周波数が最低共振周波数f0です。
ちなみに,スピーカーは箱から出した裸の状態で測定します。

        ↓1Hz以下が通るアンプ(うるさくない程度に音量を設定する)
        ↓            ↓測定するスピーカー(裸の状態で行う)
 OSC----AMP----DMM----SP
 ↑            ↑電流測定モード(電流が最低の周波数を探す)
 ↑低周波:10Hz〜100Hzをスイープ

81Hzと言う結果でしたので,振動系の質量は12Sと同等か軽いことが分かりました。

一点気になるのは裏側のヨークがデベソなことです。 ネットで見れるEVMはフィンが付いているタイプと平らなタイプです。
しかし,リイッシュのEVM-12Lも同じような形状をしています。比較的新しいユニットなのかもしれません。 磁束密度の低い部分の肉を落して重量を削減したのだと思います。真っ当な設計です。

左がリイッシュのEVM-12Lクラッシクで,右が今回入手したものです。

EVM-12LEVM-12S

昔のEDSによるとEVM-12Lの重量は8.6kgですが,リイッシュのEVM-12Lの重量は6.7kgと記載されています。 今となってはわかりませんが,最近のユニットは軽量化されているようです。

ちなみにコイツの重量はタニタの体重計で量って6.5kgでした。


総合的に判断してEVM-12Sといっても差し支えないでしょう!!

エレクトロボイスのスピーカーをいろいろ調べることになりました。 いくつか勉強になりました。形状はどれも似ていて,バスケットは同一形状(深さが違うことはあります)。 マグネット,コイル,コーン,スパイダー,ドームで差異化を計っています。 組み合わせを変えることも可能だと思われます。


肝心の音についてですが,,,VINTAGE30がおもちゃに思えます。音圧もVINTAGE30よりあります。 しっかりした中低域,ローミドルに支えられてハイまで綺麗に伸びています。 ギスギスした感じはありません。VINTAGE30は明るい音色ですが,EVMも抜けのよさではひけはとりません。 ミドルのリアルさとレスポンスが圧倒的で,VINTAGE30は音がダンゴになっていることがよく分かります。


今日,インフルエンザに負けずに音だしをしてみました。(11023)
大音量では抜けも非常によく,ローミッドの分厚さも強力です。 クリーンでも抜けは良いし,歪ませても気持ちよいです。

大音量で比較するとVINTAGE30もまとまりのあるジューシーなサウンドで魅力はあります。 FANEのAXA-12も同時に比較しましたが,温かみのあるトーンでこちらも魅力的です。 EVM-12Sをこのふたつと比べると大音量ではハイの抜けが圧倒的によく,分厚いローミッドと相まって反応のよさ,ピッキングニュアンスの出やすさはぴかイチです。あまりの音圧に怖気づきそうです。

余談ですが,6弦の7フレット,「B音」を弾くとビリビリ嫌な音が出ました。 いままで,低周波スイープを結構なパワーで行っても大丈夫でしたので安心していましたが,「つかんでしまった」かと青くなりました。。 事の顛末は,ユニットをとめる4本のネジの増し締めで解決したという話になります。固定方法が適当なんですよ。

入手したSR用のシステムですが,筐体はSX-200やSX-300と同じ樹脂ですが,明らかにつくりが雑です。 ユニットの固定方法も粗雑だし「なんだかな〜」と思っていました。 しかしながら,ユニットとネットワークは相当にお金がかかっています。
ツイータは2インチほどのソフトドームツイータですが,マグネットの大きさは10センチくらいあります。 しかも,ギャップには磁性流体が注入されています。80年代から磁性流体が使われていたとは知りませんでした。 磁性流体はコイルとヨークの熱結合を高めて耐入力を向上させます。SR用ならではの対策と言えます。
ネットワークは3つのコイルは全て空芯,コンデンサーも大型のフィルムコン,セメント抵抗は20Wのものを使っています。 せっかくいい部品を使っているのに,コイルが二つ外れてブラブラになっていました。 それでも動いていましたから,立派です。

エレボイのスピーカーはとにかく職人気質だと思いました。 寡黙に働く姿が想像できます。多少の音の悪さは気にしないようです。 エンクロージャーはプラスチックで取り付けが多少いい加減でも,ユニットに手抜きはありません。


/HOME /DIY /60's ODS

inserted by FC2 system