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最初の1歩

最終更新日2010-09-24




最終的にはこんな感じに仕上がりました。 ゴム足を大きいものに変更しました。これで安定感が増したと思います(見た目の)。


KT-66を搭載するとこんな感じになります。 やっぱ存在感は抜群です!



配線材を変更しました。クロスワイアーを低容量のモガミノ配線材に交換しました。 これでだいぶ音抜けがよくなりました。



SiC SBDに変更しています。1200V耐圧のSBD(ショットキ・バリア・ダイオード)を導入しました。 感電防止のため放熱フィンに熱収縮チューブをかぶせています。 当初,漏れ電流による発熱を懸念していましたが,まったく熱くならないので心配なく使えそうです。

「SiC」は「シリコン・カーバイド」と呼ばれる半導体で,耐圧が高く,高熱に強い素子を作ることができます。 最近エコがらみで注目を浴びている素材です。国内のメーカーはまだあまり進出しておらず,入手のために輸入するに至りました。 今後数年のうちにインバーター用の半導体としてどんどん導入されると思います。 某オーディオ系通販サイトでも扱い始めたところ考えると,2011年はMJやラ技に取り上げられて,アマチュアにも浸透してくるかもしれないと思っています。 私にとって貴重な自作ギターアンプの後輩も偶然にも同じSBDを使っているとの連絡を受けました。 これは流行る予感。。。



レタリングをちょいと変更しました。へたくそだな〜



今回まとめて試した真空管達です。

TADのKT-66,TADの6L6WGC-STR,秘密の4桁管。番外編で写真にはないがエレハモの6V6GTも同時に試しました。 真空管の違いを知るためにNORインプットでクリーンチャンネルのゲインをフルにして試しました。 バイアス電流は一律35mA〜36mAくらいに合わせています。6V6GTは20mAにしました。

KT-66はとにかくレスポンスと中域のパンチがあり,エッジも抜けてきます。低域もモリモリでます。 音圧とレスポンス重視ならこれでしょう。SRV系にもよさそうです。

6L6WGC-STRはとにかくスイートで柔らかい感じです。和音が綺麗に出ます。 万人向けするのはこちらかなと思います。

4桁管はエッジがしっかりしているのはKT-66に似ていますが,KT-66よりはおとなしいです。 わざとらしい音がせず,とにかくストレートにな印象です。

6V6GTはやはり音圧がガッツり落ちますが,トーンとしては結構気に入っています。 音量が落ちるので他の球と一緒に比較するとよさを説明するのが難しいです。

そういえばEL-34も試しました。ウイングド"C"というやつです。 やはり中域に荒さが出ます。ノッチングの影響だと思います。 ガッツはありますが,あまり好きではありません。これがEL-34の味ということです。

すべて5極管接続でサグありの状態で試しました。 部屋中のいろんなものがビリビリ言ってました(笑)。 家族が外出中という非常に貴重な時間をフルに使えました。ありがたいことです。


BRIGHT DEEP ROCK MANUAL ACCENT
VOLUME JAZZ TREBLE MIDDLE BASS PEDAL OVERDRIVE LEVEL


KT-66で録音,TREBLEのPOTを250kBに変えたのでつまみの位置は12時としています。 出音はいつもよりやや大きいです。

NOR INPUT。
100812_00_335-01.mp3

NOR INPUT。
100812_00_335-02.mp3

コレはFET INPUTに入力。
100812_01_335-04.mp3

NOR INPUT。
100812_00_st-lt.mp3

これで完成!!というつもりです。。。が,,そんなはずはないのです。。。


まだまだ改造が続いてしまいました。 OD段の負荷抵抗を変えるという暴挙に出てしまいました。 いままでずっと同じだったのに,,,TAKMANのREY・1Wを投入してみました。そしてつまりややゲインを落としました。 ディストーションの低域レスポンスがよくなり,グシャっとつぶれる感じからもっと弾力のある肉厚な感じになりました。 REYの効果ではなく,ゲインバランスと負荷抵抗値のなせる業だと思います。

ドライバ段のグリッドに入る抵抗を100kΩから220kΩに変更しました。Dumbleリスペクトということです。 パラにCを入れるかどうか迷いましたが,結果的に今までどおりの値をいれることにしました。 これで歪の中でも高音弦の明るい輝きが出てきました。 OD段のグリッド抵抗もありなしを試しましたが,こちらは効果がよくわからず。。 わずかですが,入れたほうが抜けがよいので今までどおりとしました。

ドライバ段のカソードに入っているダイオードにシリーズで2.2kを追加しました。 スタンバイ時にカソードが-60Vに引っ張られるのを防止するために入れていましたが, オーバードライブするとダイオードの導通条件に達してしまうことがわかりました。 この改造でディストーション時のいやな成分が減って,気持ちよい成分のみが残りました。 根本的にカソードからダイオードを追放しようかな・・・

ドライバ段ももう少し電流を絞ったほうがよいのかもしれないと思っています。 でもそれじゃあパワー管をドライブできないか。 じゃあプレート電圧上げる?そう簡単にはあがらんねぇ。

能書きばかりたれないで録音せねば。


またもや改造したぞ。

今度はFET BOOSTERを改造したぞ。カスコード回路を見直しました。 今までの回路はFETの耐圧不足を補うために簡易的な回路でした。 そう,カスコードとは言えなかったかも。ドレイン電圧を一定にしていたが,VDSは動いていたのです。

やはり,VDSを一定に保つのが本来のカスコードだろと考え直しました。 ということで改造です。

・カスコードとして入れていた2SK30ATMを2SC1815BLに交換
・初段のFETのソースに2SK192Aのゲートを接続
・2SC1815のベースには2SK192AGRのソースを接続
・2SK192AのVGS電圧の分だけベース電圧がかさ上げされる
・2SK192Aのドレインは10V程度の電圧源に接続
・2SK192AのG-S間には当初抵抗を入れなかったのだが,最終的に100kΩを挿入

2SK192Aは高周波用だがVGSのピンチオフ電圧が比較的大きいので採用です。 つまり,IDSSが大きくてgmが小さいということです。 本当はGRランクではなく,BLランクだとよいのだがたまたま手持ちがGRランクなのでまずは試してみました。

VGSが大きいと,初段FETのVDSが大きく取れるますので,飽和領域で使えるようになります。

2SK192Aをそのままカスコードにしてもよいのですが,動作抵抗が大きいのと,電流を流すとVGSが小さくなるので,2SC1815によるエミフォロを追加してみました。 2SC1815のhfeを仮に200とするとベース電流は7uA位になります。 SK192Aは最低これだけの電流を供給すればよいのですが,ピンチオフ電圧に近いとgmが極端に低下し動作抵抗が上がるので, 20uA程度は流れるように100kΩ(R2)を追加しました。

2SC1815のエミッタが3.5Vになりました。あと1Vくらいほしいですがまあこれでよしとします。

   +B    +B
    |     |
    R1    R3
    |     |
    +-OUT |    
    |     |
    C     D
    B--+--S
    E  |  G
    |  |  |
    D  R2 |
IN--G  |  |
    S--+--+
    |
    Rs
    |
   GND

さて,ブースターをかましたときにES-335だと歪んでいましたがそれがなくなりました。 なんと。。そういうことでしたか。。。ということでヘッドルームが増えてブースター入力がより使えるようになりました。

このブースターは初段に高周波用のFETを使っています。容量が小さいのが特徴です。 しかしながらgmは結構大きいし,ノイズも小さいです。 高gmのFETは容量の大きさが欠点ですが,カスコードである程度緩和できます。 FET臭さというのがどこから来るかはよくわからないのですが,容量の影響に関してこの回路は相当に小さいと思います。

しかし恐ろしいほどの空中配線なのでこれはどうにかしないといけないです。


さて,よい音のアンプとは何でしょう。 「夢中になって長時間弾いてしまうアンプ」これはひとつの解ではないでしょうか。 つまり演奏に集中できるアンプでしょうか。それとも気持ちよく弾けるアンプでしょうか。


さて,2010年も9月にはいり,また改造しました。

今回はフェンダーっぽいトーン回路からマーシャルやダンブルに近い回路へ変更しました。 といってもコンデンサーを一個かえてみただけです。高耐圧セラミックや古いオイルコンなどを試しましたが,結局SOZOの103に変更しました。 あ,それからNTKのディップマイカを発掘したので,これを投入しました。 これは学生のころゴミ捨て場に落ちていた機械から外したやつです。 NTKの古いディップマイカは外装が半透明の茶色で非常に美味しそうです!!

これでミドルの谷のスロープと,低域側のスロープがやや高周波側にシフトしました。 ミドルが強くなっていい感じです。ミドルを絞っても使える音になりました。


さて,めもです。500pを1500pに交換。 トレブルをゼロにして,ミドルとベースを上げたときに高域も上がってしまう現象を解消しました。

1200pは2200pに交換。JAZZモードのみに有効です。

どちらもLPFなので,あまりダイナミックな変更ではありません。


100924やっと録音できまし。比較のために標準的なセッティングとしています。

BRIGHT DEEP ROCK MANUAL ACCENT
VOLUME JAZZ TREBLE MIDDLE BASS PEDAL OVERDRIVE LEVEL


まずはES-335,FETインプットで試しました。DEEPスイッチはOFFにしています。

FET INPUT。
100924_335_brg.mp3

FET INPUT。
100924_335_hlf.mp3

FET INPUT。
100924_335_nck.mp3

VINTAGE-30なので,結構ハイがぎらついています。これはこれで好きです。 ただし,クランチやクリーンではややきつい感じになってしまいます。 DEEPスイッチを入れると低域がブーミーになるので,ハムでFETインプットの場合はOFFにしたほうがまとまりがよいです。


ストラトです。FETインプットでは335と比べるとやや線が細いです。ACCENTを入れるとぶっとくなりますが録音はしていません。

FET INPUT。ブリッジピックアップ。DEEPはOFF。
うーんジェフベックっぽい。
100924_st_fet.mp3

NOR INPUT,ネック側ピックアップです。DEEPはON。
明るさと粘りが出てきた気がします。
高音弦の輝きが出てきたかなぁ。弦は半年以上変えてないけどね。
100924_st_nck.mp3

NOR INPUT,センターピックアップです。DEEPはON。
低音弦やブラッシングはザクッと切れがよくて,2〜3弦の5〜10フレット付近はクリーンに近くて弾力があります。 ハイフレットではロングサスティーン。が理想なのですが。。。
100924_st_cnt.mp3


明るいハイと筋肉質な低域がよくマッチしてきました。ざらつきも抑えられています。 スピーカーをエミネンスなんかにするともっと渋い感じになるハズです。 FETインプットはややゲインを抑えましたが,ニュアンスがすごく出るし,倍音やハーモニクスもものすごく出ます。 コレで完成かな〜


今年に入ってからの録音を聞いてみましたが,前回と比べるとミドルの谷が高域にシフトしているのがわかります。 前々回は6V6せいもあってか,ぜんぜん音が違います。線が細いです。音量の違いかな〜と思います。

ちょっとはダンブルっぽくはなってきたかな。


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