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改造のメモ

最終更新日2011-02-13


改造したのでメモっておく。
今回のテーマは安全性と信頼性のアップ

@電源スイッチの両切り化
Aスタンバイスイッチの2重化
Bグランドスイッチの削除
C出力段スナバーの変更

@電源スイッチの両切り化

IECやJISなどの安全規格を読み込むと,異常発生時にトランスの1次側と2次側を遮断できることが求められていることがわかる。 AV機器ではそこまで求められていないが,医療用機器では求められる。

ギターアンプは使用者がグランドに触れている(弦はグランドに落ちている)前提なので,感電に対する安全性は通常のAV機器より高いことが望まれるだろう。 パワートランスがレアショートした場合,1次側電圧が2次側のグランドに現れることも考えられる。 そうなると,体が他のアースに触れたとたんに感電してしまう。 電源スイッチさえ落とせば完全に1次側から切り離される状態がよいだろう。1次側には雷だって落ちてくるのだ!

昔のアンプの回路図をみると必ずしも両切りではなく,片切りであることが多い。 しかし,最近のアンプはすべて両切り化されている。 ビンテージリイシューもののアンプもすべてそうなっている。

ということで,電源スイッチは両切り化する。

両切り化するにはDPSTスイッチが必要になる。 これが,結構なスペースを必要とする。

今回,アイドリング電流測定用の抵抗と干渉してしまうことがわかった。 アイドリング電流測定用の抵抗は移動させる必要があった。 リアパネルに新しい穴をあけ,そこに電流測定用のテストジャックを取り付けた。

Aスタンバイスイッチの2重化

ここ2年くらい疑問だったのだが,スタンバイスイッチには400Vを超える高圧がかかるが,普通のトグルスイッチを使っている。 これは大丈夫なのだろうか?
普通のトグルスイッチの耐圧はせいぜいAC250Vだと思う。交流で250Vでも直流の耐圧は30Vだったりする。 それでもメーカーのアンプが大丈夫なんだらか大丈夫なんだろうと自分を騙してきたが,今回は対策を打った。

考えられるベストな対策は,整流前の交流部分に入れることだ。 最近のアンプはこうしているものが多い。だが,整流のリップル電流(これが強烈)が流れる部分を長く引きますのは性に合わない。

今回は2回路のトグルスイッチをシリーズ接続して耐圧を稼ぐことにした。 スイッチの耐圧はアークの発生で決まり,アークは接点距離が遠くなれば消えやすい。 スイッチをシリーズに接続すれば接点距離が約2倍になる。これはスイッチメーカーの取り説にも書かれている技だ。

もちろん,スナバー,いわゆるスパークキラーも入れておくのは言うまでもない。 スナバーは通常のACライン用のものでは耐圧が足らないかもしれないので,不燃性抵抗と3kV耐圧のコンデンサを使った。

スイッチは+B配線のグランド側に入れてある。こうすれば高圧がスイッチにかからないのでさらに安心だ。

Bグランドスイッチの削除

グランドスイッチは意図がよくわからないだけでなく,ACラインからグランドへ漏れ電流を発生させる。 最悪の場合,漏電遮断器が落ちてしまう。 おそらく,感電防止などの意味があるのだと思うが,それはアースの役目だ。

ACラインからのノイズの抑制効果もありそうだが,それほど期待できない。 ということで削除。

C出力段スナバーの変更

グランドスイッチがなくなったので穴が開いている。 ここに出力段スナバーの切り替え回路を入れることにした。 定数は下記の2種類切り替え。

今まで → 1000pF - 51kΩ
改造後↓抵抗値を切り替えできる
4700pF - 51kΩ - 4700pF
4700pF - 14kΩ - 4700pF

今までは2kV耐圧の1000pFのマイカコンデンサーを使用していたが,容量を上げたくなった。 2200pFにしたかったのだが,高耐圧のコンデンサーは手持ちにはなかった。

また,切り替えスイッチに高圧がかかるのは好ましくない(感電したくない)ので,コンデンサーを二つに分けることを考えた。 さらにコンデンサーをシリーズにすれば耐圧は2倍になる。4700pの1000V耐圧がたまたま合ったのでこれを採用した。

ここに使う抵抗はちょっと厄介だ。無音時はまったく電圧がかからず電流は流れない。 低周波ではコンデンサーのインピーダンスの影響で電圧はかからない。 周波数が高くなると,最大出力付近では800V以上,1000V近い電圧がかかる。 損失もうなぎのぼりだ。10kHzくらいでフルパワーをだすとたぶん燃える。 一応高容量で大型の抵抗を使用しているので大丈夫だと思うのだが,ちょっと心配。。


細かなところでは出力管保護用の3kV耐圧のダイオードをソケットじか付けとした。 もともとスパイクノイズ抑制用なので近くに取り付けたほうが良いだろう。

おかげでパワー管周りが非常に混み入ってしまった(汗)


最近何かと話題の「57 Twin」の回路図を見たのだが,出力段周りがよく似ている! ということで,これからはODS+Sの出力段は「57 Twin」と同じと言うことにしようと思う。

もう少し正確に言うと,まったく同じではなく,VOXのAC-50の要素をとり入れている。AC-50はマイナーなのでAC-30と言っておこうか。

パワー段の説明って非常に難しいと思っていたのだが,「57 Twin」+「AC-30」で宣伝効果が飛躍的に増大すると思う(笑)。

それから,トーンマスター(TONE MASTER)というフェンダーカスタムショップ製のアンプがあるのだが,これはプリアンプの作りが似ている。 ODモードのマスターにPPIMVを使用しているところも似ている。

余談ばかりだが,トーンマスターのエフェクトセンドリターンには,なんとトランスが使われている!!しかも高そうな!! 「トーンマスター」手元に欲しいかも。いいライバルになりそうだ(笑)。


余談・余談が続くのでついでにこっそり書いておこう。 こっそり書くにはあまりにも重要なことなのだが,重要なことだけにいい加減には語れないので,自信がつくまで煮詰めようと思う。

通常,ACラインは「L」と「N」がある。「L」ライブで,「N」はニュートラル(中性線)だそうだ。 中性線とは電信柱の上にある柱上トランスのアースが接続されていて,地表の電位に近い。

込み入った話をするとアンプ内の配線の色も決められている。強電系では常識かもしれないが。。。

「L:黒」,「N:白」,「E(アース):緑/黄」だ。これは米国と日本かな。欧州はちがう配色だったと思う。

今回の改造ではAC周りの配線色も規格にあわせた。わざわざベルデンの緑に黄色ストライプの線材を買ってしまった(汗)。

さらに話が飛躍して,最近仕入れた豆知識だが,1次側には0V-100Vのタップがあると思うが,0VをACの「N」につなぐとACに対するコモンモード電位が低くなる。 効果としてはノイズに強くなると思われる。

トランスの0Vは巻き始めを示しており,コアの内側に位置するそうだ。 巻き始めと巻き終わりでは2次側巻き線との浮遊容量が異なる。 そういう理屈のようだが,まだ自分で咀嚼できていないのでここまででごめんなさい。

電源周りの配線方法をまとめよう。
・AC入力のIECインレットには「L」・「N」・「E」がある,配線色は「黒」・「白」・「緑/黄」
・「 "L" = "L"IVE = B"L"ACK 」と覚える,「E = Earth」は楽勝,白は残りの「N」
・電源スイッチは両切り,スナバーも2個,インレットから最初にスイッチに接続する
・「N」をパワートランスの「0V」に接続する,コモンモードノイズの伝播を少なくできる
・「L」はヒューズを経由してパワートランスの「100V」へ接続
→なぜならヒューズが切れたときに「L」が接続されているよりも「N」が接続されているほうがまだまし(安心・安全)だからだ。
・インレットの「E」は緑・黄の線で最短距離でシャーシに落とし,ワッシャーを駆使してしっかりと固定する
・パワートランスの静電シールドは色々悩んだが安全性を優先して「E」に接続(要調査)


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