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なんとまたもや改造・完成か?

最終更新日2011-07-11


ラスト・モデファイ

2月の改造で安全性の強化を行ったのだが,それ以降いろいろ調べていくうちにいくつかわかったことがあるのでUPDATEしたい。

自作アンプの安全性

市販されている大手メーカー製のアンプは安全に設計されていると思います。

ところでフェンダーのリイッシュアンプをよく見ていくと,オリジナルのビンテージアンプとはやや異なる部分があります。 その違いのほとんどが安全性にかかわる部分と見てよいと考えています。 つまり,この50年〜60年の歳月が真空管アンプの安全性を向上させているのです。 というよりも,電気製品を取り締まる安全規格が強化されているわけです。

ポイント・トゥ・ポイントのハンド・ワイアリングとして部品にこだわったとしても, メーカーが大きな顔で販売するわけですから安全規格を無視するわけにはいかないのです。

自作屋の視点で見ると別にいい加減でもいいです。 アンプが燃えても自己責任ですし,感電しても自己責任です。

オーディオ用,ギター用を問わず真空管アンプの自作に対して安全性がとやかく言われないのには「自己責任」と「ニッチな趣味」という二つの事情があるでしょう。 その手の手引書でも安全性について体系的に説明している本はありません。

オーディオの真空管アンプでその体たらくですから,さらにニッチなギターアンプでは絶望的です。 そもそも,日本語のギターアンプ自作指南書なんて無いんですから。

また前置きが長くなってますね。

今回の改造,更なる安全性強化策

ということで,今まで調べてきた,ギターアンプの安全策についてまとめようと思ってますが,それは別働隊です。

今回はトランスの1次側配線の最適化を行いました。

配線変更

ACインレット → FUSE → SW → トランスという順番にしました。
FUSEは回路を保護する重要な部品です。FUSEより手前にある回路は保護されません。 FUSEが一番最初に来ることでFUSEより後ろの回路が保護されます。

端子の保護

端子の半田付け部分はすべて熱収縮チューブをかぶせています。
外れることがある”らしく”,外れるとショートの可能性がありますので,外れても安全なようにカバーが必要なのだそうです。

トランスの端子も熱収縮チューブでカバーします。
トランスの端子がむき出しでよいのは日本国内だけです。

FUSEホルダーの配線方法

FUSEホルダーの配線も一工夫しています。
トランス側の配線をパネル側からみて手前の端子に,ACインレット側配線を奥の端子に取り付けます。 FUSE交換時の感電防止になるそうです。 ちなみにヒューズは活線(LIVE)側に入れます。配線色は黒です。

絶縁の強化

配線は1000V耐圧の配線材ですが,さらに強化するために熱収縮チューブをかぶせます。
特に,ACインレットからFUSEまでの配線は非常に重要です。

部品配置変更

ノイズ対策部品はFUSEより後ろに入れます。
バリスタにせよコンデンサにせよ故障します。 ショートすると厄介なのでFUSEで保護できるようにしておきます。 便宜上,トランスの端子に取り付けました。

温度ヒューズ

温度ヒューズを取り付けるとより安心なのですが,取り付ける場所が無いのであきらめました。 厳密にはトランスの温度上昇を検知するためにトランスに巻き込まなければなりません。 トランスを特注するときに指定しておくのが本筋です。



1次側の配線の様子です。端子部分が露出しない程度に熱収縮チューブをかけています。
ACインレットからFUSEホルダーまでの配線は熱収縮チューブで覆っています。
そのほかの配線もチューブをかぶせるときれいに納まります。
アースの配線はベルデンの緑/黄の配線材です。皮膜が厚くいかにもAC電源用の配線材といった感じです。


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