PCM1704 DAC

Parts

最終更新日2006-02-04

使用した部品

・CDE MCシリーズ 1000pF チップマイカ
コンデンサとしては最高級に属するマイカコンデンサを面実装可能なチップ型にしたもの
温度特性，高周波特性，損失，安定性等，全ての性能が一般的なフィルムコンデンサより一段低いレベルにある。
CDEとは，ビンテージなディップマイカやフィルムコンデンサでも著名コーネルダブラー。
チップなのでリード線の影響がなく理想的なコンデンサーに限りなく近い動作が期待できる。
標準は電極の下地メッキがニッケルだが，非磁性体仕様で銅メッキもあるようだ。いいな～

・Murata CH特積セラ
地味な存在ながら諸特性に優れている，温度補償タイプの積層セラミックコンデンサ
温度特性，DC印加時の容量変化がへたなフィルムコンデンサーよりも低い。
DC印加時の容量変化が少ないということは，電圧印加時の絶縁膜の物理特性が変化しにくいということを意味している。
つまり，歪みが少なく鳴きもでないということになる。
3216サイズ0.047uFをアナログICの電源デカップリングに使用。0.1uFもあるらしい。

・日本ケミコンPSAシリーズ
固体という言葉に引かれて採用してしまった。
低ESR特性を持つ導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ。
等価直列抵抗が25mΩ（100k～300kHz）とOSコンの半分くらいのESR

・進工業薄膜チップ抵抗RRシリーズ
厚膜よりも安定している薄膜の金属皮膜抵抗
0.5%，25ppm/℃
チップなのでリード線の影響もない。
進工業は金属箔抵抗などで定評があるメーカ。

・Murata BNX-002
1MHz～1GHzで40dB以上のノイズ低減効果がある電源用のノイズフィルタ。
50MHzで80dB位のノイズ低減効果がある。
構造としては貫通コンを使用したり，1次側と2次側をシールドしていたりとかなり手の込んだ構造をしている。
全ての電源ラインに挿入して外来からのノイズを遮断。

・Tokin コイル SNT？？値は？？
トロイダルコアのコイル。
デジタル回路から発生し，電源ノイズに乗ってくるスイッチングノイズを減らすために採用。
元々電源はインピーダンスが低いのでノイズを除去するのは難しい。
沢山コンデンサーをぶら下げてもなかなかノイズは消えないが，電源にインピーダンスを持たせれば，コンデンサーの効きが良くなりノイズも消しやすくなる。
高周波（50MHz位）でもインダクタンスを維持しているので積セラを足元の直近に配置してπ型フィルタを構成した。

・AD810
高速，低ノイズの電流帰還OPAmp
比較的古いプロセス，設計だが，±15Vかけられる高速アンプは現行のプロセスでは珍しいようだ。
やはりD-Rangeを考えると10V以上はかけたい。
しかし，最近の高速OPAmpは大抵が±5Vで設計してあるようで，しかも低ノイズというと選択肢がなかった。
ざっくり50MHz位の帯域がとれて，
SR：1000V/usec
Input V-Noise：2.9nV/√Hz
-Input C-Noise：13p A/√Hz
+Input C-Noise：1.5pA/√Hz
この性能でS/Nは115dBくらい取れるはず。
わざわざ電流帰還にしたのはDACが電流出力なので，
電流帰還をOPAmpを使うと高域のPoleがひとつ減るという文献を読んだため。

・AD8620
あまり聞いたことはないが地味に高性能なOPAmp。
FET入力で，ノイズ，オフセットが極端に低く，いわゆる高精度OPAmpに属する。
その割には高速で，しかもUnityGainStable，No-PhaseReversalと至れり尽くせりである。
そして，高価。
今回は別にFET入力でなくても良いのだが，もしインピーダンスの高いラインに使うならば最適のOPAmpだろう。
SR 50V/usec
Noise 0.1 Hz to 10 Hz 1.8 μV p-p
Noise 6 nV/√Hz，5fA/√Hz
Offset Voltage: 100 uV Max
Input Bias Current 10 pA Max
Unity Gain Stable
No Phase Reversal

・PCM1704
定評のあるDAC。
サインマグニチュードというソリューションを使用した24BitのDAC

・DF1704
PCM1704用のデジタルフィルタ

・74ACT7804
非同期FIFOバッファ
5Vで動作。
18bit512段のバッファを内蔵する
クロックが100ppmずれたとすると58秒間耐えられる。

なお，部品はDigi-keyとRSコンポーネンツで入手した。

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