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試作

最終更新日2005-03-06


試しに作ってみる

回路構成

プリアンプといっても色々ある。ラック機材が盛んだった頃には色々な名機が存在していました。
フォトCDSを使って音色をコントロールするものや,つまみをモータードライブするものもありました。

では50チャンネルの音色を実際に使い分けるのか?疑問です。

個人的にはクリーンと歪み,それにソロのときにちょっとブーストできれば十分だと思っています。
後は飛び道具の揺れものコンパクトエフェクターと手元のボリュームで状況に合わせて音量をコントロールすると。それで大抵のジャンルの音楽がこなせます。

で,今回のプリはディストーションチャンネルを軸にしてクリーンとブーストチャンネルで行くことにしました。
現在のギタリストでディストーションを出さない人はほとんどいません。BBキングでもディストーションするんですよ。
だからといっちゃ何だけど,ディストーションは必要だと思います。
パワー管の歪みが最高だと,フルテンが一番いい音だという気持ちは痛すぎるほどわかりますが,
自分自身フルテンで演奏したことは2回くらいしかありませんし,ほとんどのギタリストがフルテンにできる環境にはいないと思います。
俺はいつでもフルチンだ!!っといってもボーカリストに嫌われるのがおちです。
あ,PAに嫌われますね。「すんません,ボーカルが聞こえないんで,モニターにもっと返してください」
「てめえのへたくそギターの音を小さくシロヤぼけー」って。
結局「はい上げときます」とか言って何もいじってなかったりして。
それなら,気持ちよい音を出しつつ音量コントロールできるアンプが欲しいじゃん。
ソルダーノやボグナーのような真空管らしいディストーションなら満足だし。

クリーンはちゃんとしたクリーンが必要だと思います。だから独立にしよう。
中抜けしたパキパキのクリーンではなくて,あったかくてブっといクリーントーンが必要だと思います。

そんでもって,クリーンなアンプをそのままブーストしたようなオーバードライブが絶対に必要です。
ロリーギャラガーのようなジャキジャキのオーバードライブ,ニールヤングのようなぶっ壊れそうなオーバードライブ, レイボーンのような叫ぶようなオーバードライブ。
歪んでいるということを感じさせない,アンプをフルアップにした時の自然な音をプリアンプで再現したいのです。

ディストーション

自分で作るアンプにとって大切なこと,それは「個性的な音」と「使える音」の両立だと思います。もちろん「良い音」が絶対条件
レニークラビッツの言葉だったと思うが,,「新しいアンプメーカーが売り込みに来た。このアンプは1台でフェンダーの音とマーシャルの音が出せるといわれた。 じゃあマーシャルとフェンダーを両方持っていればいいんじゃないか??」
うむそのとおり。

もちろん今から作るプリアンプはフェンダーの音もマーシャルの音も出せるように作りたい。それは自分がフェンダーもマーシャルも持てないし使いこなせないからだ。
そんでもって誰かが望んだどんな音でも出せるように作りたい。つまみを回せば納得する。つまみがどの位置でも納得できる。そんなアンプがいいと思うのだが,,。
例えばこのアンプはこのセッティングなら最高のクリーンがでるが,歪みは駄目とか,最高の歪みだが,クリーンはヘロヘロとか。いかんですよ!!!

ディストーションはボグナー系のハイゲインなできめの細かい音を目指したいと考えている。
最近のアンプの回路図を見ると恐ろしほど共通点が見つかります。
各社の回路図から冗長な部分を省いて最短のパスと最小の増幅段数で深いディストーションを目指せば,音質向上になると思います。
そうでもしないとゲインを上げるだけではノイズも増えるし音の鮮度も落ちてしまうからです。
はっきりって,ボグナーもソルダーノもヒュースアンドケトナーも同じ回路です!!
メサブギーはデュアルレクチファイアーの回路に関しては前記のアンプと似ていますが,それ以前のアンプは回路構成がちょっと違います。

ま,ある意味完成に近いということだと思います。後は自分の感性が赴くままに定数をいじってみてよいところを探るだけです。
大概メーカ製のアンプはトーンを作りすぎるものが多いように感じます。
無駄とは言いませんがいじりすぎると不自然になっていくのは当然の結果だと思いますのでまずはシンプルな回路からはじめたいと。。。

クリーンとブースト

今の設計は2.5チャンネル構成になっています。3チャンネルにすることはつまみを増やすだけなので容易ですが,あまり意味がないようにおもいます。
ブーストチャンネルはあくまでもクリーンチャンネルをブーストしたという位置付けでいこうと思います。
ブーストゲインとマスターボリュームを別に設けてましたが,専用のトーンコントロールは省きました。

このチャンネルはパワーアンプの歪みをシミュレートするのがねらいだから,クリーンをブーストしたらこうなります。という音にしたいのです。

パワーアンプでつくられる歪みは案外ゲインが低くあまり歪んでいないのです。
「”あの”トーンは彼の指先から生まれるのさ〜」見たいな話です。

”あの”音色はしっかりしたフィンガリング,抜けのいいピッキングの成せる技だったりするのです。そんな気持ちの良い歪みを出せればいいんですけど。
うまくないギタリストほど深いディストーションを好むんじゃないかと思ってます。だって,自分の演奏がうまく聞こえるじゃんか。。。

やわらかいコンプレッションと突き抜ける倍音,伸びるフィードバック。大音量なら簡単に実現できるのですがプリアンプでどこまで再現できるのかはわかりません。

回路構成はフェンダー型のプリアンプとブースト回路にします。いわゆるプリイコライザー,ポストブースト形式にします。
ブースト回路は2段増幅です。ここの定数が肝になります。

大音量時にはスピーカーとトランスが音色に対して大きな影響力をもつようになります。
ひしゃげたような低音はスピーカーが出していますし,ピッキングのときのアタック感もスピーカの品種に大きく左右されます。
大音量時にはトランスはほとんど飽和状態になるので低音が出にくくなって歪みを発生します。

この感覚を真空管を含むとはいえ抵抗とコンデンサーの回路だけで再現しなければならないのです。そもそも再現する気はあまりないんですけど。まあ,最終的に気持ちい音が出ればいいのですが。。。

とにかくやってみます・・・


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