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2008-01-28
リビルド。音質チューニング編
やっぱし回路は組んでみないとわからないもので,音色面では色々と苦労しています。 全体にゲインが高すぎてクリーンチャンネルでも若干クランチしてしまいます。 ゲインを低音と高音に分けて調整できるつまみをつけたのですが,ここら辺の定数の読みが甘く,効果がいまいちです。 一番の問題はODチャンネルのクランチがイマイチなこと。 ディストーションはお得意なので,まあ,こんな感じかなというところまで簡単に追い込めるのですが,プリで作るクランチは最高に難しい。。
まずは,ゲインつまみの効きをはっきりと低音と高音に分けるためHPFのコンデンサーの容量を小さくしました。 今回はいつもマイカにこだわっているところにセラミックも使ってみました。最終的には聞きくべてみないとわかりませんが。。。 これで,「HOWL」と名づけた高音のゲインと「GROWL」となずけた低音のゲインの効果がはっきり分かれました。 求めていた機能がざっくり実現できそうです。
続いて,最初の構想では「GROWL」が高音域まで全体域にわたってゲインを支配していたのですが, いまいち効果がはっきりしないので,LPFをかけることによって低音域だけコントロールするようにしました。 これにより,クランチの中音域の汚さが減って,よりもとめる音色に近づきました。
マスターボリュームを絞った時に音が濁るので,オシロで観察してみました。 なんと,プリが50kHzくらいで発振していました。 前回の改修で一部の配線をシールド線に変更したので油断していましたが,まだ発振してました。 ODチャンネルの初段のグリッドカソード間に22pFを取り付けて発振を回避しました。
今回は主にODチャンネルを録音してみました。
音量が小さいのでピッキングノイズが入っています。
べつにアンプが変な発振を起こしているわけじゃありません。。
引っ越してからというもの,大音量が出せず困ってます。
こうやってUPしておくと,ふとした時に聞けるので,あれこれ考える参考になります。
音を聞きながらあそこら辺の部品がああだからこうなんだーって考えます。宇宙を感じるわけです(笑)
セッティング
・アンプ直結
・EX-Proのトランス式アッテネータ(改造品:10%まで絞れる)
・FANE AXA-12(アルニコ12インチ,5E3のキャビに入っている)
・PCM-D50を30cmくらい離れた距離に設置して録音(新兵器!!)
・16Bit,44.1kHzのデータを無加工でmp3化
・ES-335,ブリッヂ
白玉,パワーコード系のオーバードライブサウンド
わりと荒くて,カラッとした感じに仕上がったの偶然!?
セッティング:「GROWL」をMAX「HOWL」は低め,トーンシフトスイッチをON
ピッキングノイズが入りまくってます。。。
・ES-335,ブリッヂ
ディストーション系ザックリサウンド
これも密度が高めだけど乾いた抜けの良い感じに仕上がった,,,のは偶然!?
セッティング:「HOWL」MAX,「GROWL」チョイあげ,MIDはゼロ,トーンシフトOFF
これもピッキングノイズがだいぶ入ってますね。。音量が小さいのでご容赦を。。
・ES-335,ハーフ
ほぼクリーンのクランチ設定
強く弾くとぐしゃっとつぶれる,いまいちきれいじゃない
セッティング:「HOWL」,「GROWL」チョイあげ,トーンシフトON
複弦フレーズで和音の濁りが汚くならなければよいが,まだいまいち
・ES-335,ハーフ
ほぼクリーンのクランチ設定
セッティング:上記と一緒
高音弦はきれいにクランチしてよい具合
・ストラト,センター
軽いクランチ
ジャリっとしたクランチとオーバードライブの中間設定
セッティング:忘れた,トーンシフトはONだったと思われる
カッティングの切れは出ていると思う
・ストラト,フロントだと思う
軽いクランチだけど前のと設定は違う
クリーンがクシャっとなった感じを狙ってみた
セッティング:忘れたけどトーンシフトはOFF
ちょっと粗さが残ってハイがざらついている
前回の回路とは変えているわけで,だいぶ音色が異なる。 自分のほしい音を求めてるわけだけど,クランチが難しい。ディストーションはナントでもなりそう。 プリイコライザとポストイコライザ,結局どっちなんだと。 ラックプリを引っ張り出して弾いてみるかー。。。 ま,音量を上げればまた話は変わってくると思うが。。 結局堂々巡りでなにをやっているのやら。
初!キャビに収めました。これで一件落着!まあ,収まってよかったよ。 ノブもNOSのアメリカンなやつにしたのでまだパネルはアルミのままですが,まあまあの出来栄えです。 なんてたって,つまみの位置がズレてしまったのでちょいと間抜けです・・・
今回集めた真空管達です。音源の録音はSOVTECのEL-34で行いました。 その他に6L6系としてPhilips ECGの某4桁管を調達しました。 プリ管はGEの7025と5751を調達。ちょっと背の高いMT管が混ざってますが,12AX7を2倍したという双3極管です。 PI段に使ってみます。
これらは偶然に入手したものが多いです。特に黒いプレートのヤツが2本混ざってますが,入手できたのはホントに偶然でした。 真空管ってのも出会いなんですね。ブラックプレートは人気がありますが,音的にアドバンテージがあるとは考えられません。 ただし,再生産されているものはグレーばかりですし,グレープレートと構造が同じだとしてもブラックプレートを製造していた時期は限定されると考えられます。 そういった意味でフェイクもありませんし,入手した際の当たり外れは少ないと思います。 まあ,目印みたいなものと考えればよいと思います。 写真の6CA7は松下製ですが,頭が平らなフラットトップです。これも生産されていたのは最初期の一時期のようです。 かといって,初期が良いのか後期が良いのかは別の話です。。
これがGEセット!!初段が5751,OD段が7025,PIは12某7。 ホントは出力管もGEかRCAにしたかったけど,秋葉原で38000円だったので買えませんでした。 まあ,philips ECGもアメリカ製なので,総じてアメリカンなチョイスになっているわけです。 パーツはヨーロッパで真空管はアメリカだとバランスは悪いですかね。。 このGEセットはクリーンとクランチが素晴らしい!!ローミッドが太くてパンチがあり, しかも歪みが美しく,歪みが柔らかくやってくる感触がGOODでした。 ところで,ひょんなことからギター用の真空管を大量に入手したので,しばらくは楽しめそうです。
'08 03/27
ちょいと改造しました。 1kHzのバーストサイン波を見てみるとどうも歪み方が変です。 片側がクリップした櫛状の波形になってます。はて。どうしたものか。。 バイアス変動によるコンプ感は強めに設計しているけど,どうも意図した動作になっていない。 よくよく調べていくと,OD段の初段のグリッド電圧が大きく動いている。 それはそれでいいんだけど,設計思想は初段と2段目のバイアス変動を同じにするということだったはず。 入力波形のマイナス側をクリップさせてやると改善しました。が,音がいまいち。これはやめぽ。 OD段の入力コンデンサを小さくすると改善されました。これは出力管のブロッキングディストーションを避ける手法と同じです。 結果,クランチの反応が良くなり,飽和具合も素直になったため,弾むようなクランチが得られるようになりました。 まあ,よし。これでなくちゃ。 アッテネータをかましてパワーアンプを飽和させた音色を覚えます。軟らかいです。感触が。気持ちよい。 そして,アッテネータを外してOD段で同じような感触に仕上がるように定数を追い込んでみました。 結果,かなり,高域を落として,反応時定数を限界まで早くすると,よい具合になるということを発見! うーん。こうでなくっちゃ。これはイジリ甲斐がでてきたぞ。
ということで録音してみっぺ。今回もPCM-D50で録音。気づいたら設定が96kHz-24bitになってました。
せっかく高ビットレートで録音したので,今回は音源を加工してみました。
普段は16bitで録音しているので,音量調整などを行うと桁落ちのために音質劣化してしまいます。
今回は24bitで録音しているのでダイナミックスもいじって桁落ちするにしても,劣化は少なくなります。
そして,加工が終わってから48kHz-16bitに落とし込んでいます。
強く弾いたときに「バリ」っと言ってるところもありますが,まあ愛嬌ということで。。。
「バリ」が気になるので編集しなおしました。まあまあ聞けるレベルになったかと。。なかなかDTMも難しい・・・
リバーブ手直しバージョン。
ストラトはセンターピックアップ。ODチャンネルを軽くクランチした状態。
2曲ともアンプの設定はまったく同じ,リバーブのかけかたは変えてます。
そういや「OVER DRIVE DELUXE」って名前にしようと思ってます。
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