LINE6 DL4 EXTREME MODIFY
初稿:2012-06-06:てか工事中
基板の改造と新造
改造後の基板です。 全体的にはあまり変わりません。新造基板に接続するための配線引き出しが気になるくらいでしょうか。
改造個所のメモ
アナログ回路は改造はあまりありません。
・オペアンプ取り外し(3個)
・余計な部品の取り外し(電解コンデンサ(7個),チップ抵抗(4個)など・・・)
・CS4223の入力にGND落ちるコンデンサを追加(100pF×4)
・CS4223の電源供給がVD->VAとなっているので,パターンカットして仕様書の推奨回路通りVA->VDに変更
・VAのデカップリングコンデンサをOSコン220uFに交換
・VDのデカップリングコンデンサを交換(100uF)
・新造基板への配線引出(入力はリレーから,ADC入力は電解コンのランド,DAC出力はチップ抵抗のランド,出力はリレーのランド)
電源周りの改造は徹底的です。
・MAX887のコンデンサをOSコン220uFに交換(劇的にノイズが減る)
・MAX887の帰還回路見直し,帰還抵抗に直接配線,グランド側のCを撤去,47pFを追加(30mAの負荷急変に対しても安定)
・MAX887の電源入力に22uFのセラコン追加
・MAX660の昇圧用コンデンサもESRが低い方が良いのでOSコン220uFに交換
・MAX660の出力にFBと2.2uFのセラコンを追加(裏側)
・MAX660の電源にはFBを追加,FB直後に100uFを追加(基板に穴開け)
・負電圧を作るCPの入力にFBと22uFのセラコンを追加(基板に穴あけ)
*CPは出力側はリップルが出るが,入力側はスパイクが出る
・POT電圧読み取り用電源の電解コンデンサも一応日本製に交換
・POT電圧読み取りADCの電源のパターンをカットして引き回しを変更
・POT電圧読み取り回路の3.3V電源に22uFを追加
・デジタル3.3V電源のパターンをカットして引き回しを変更OSコンから直接引っ張る
・デジタル3.3V電源にコンデンサー追加,基板に穴をあけて100uFを追加
・追加配線はコイルの近くを這わせないこと(ノイズを食らう)
・5VレギュレータをLT1761(68k-22k)に変更(経過処置:オペアンプを交換して消費電流が減ったので必要ない)
・5V配線の引き回し,パターンカットしてを変更
・新造基板のための電源は意味不明の大きなスルーホールからとった
・CPUのデカップに22uFを追加
・SDRAMのデカップに22uF追加
新造基板
性能確認用にDIP部品で作った基板です。 こちらの方が音はよさそう(オーディオ的には)なのですが,大きすぎてとても入りません。
全く同一の回路をSMD部品で作るとこんな感じになります。 基板は自分でエッチングしたのでうまくできていません。汚いです。
パターンはかなり吟味して引きました。B面はほとんど使用しません。 最初からこのくらいきれいにできているとよいのですが・・・
電源ノイズを減らした結果
MAX887の出力で見た電源ノイズです。 まずは可聴帯域のノイズを確認するために1Hz〜10kHzに帯域制限して100倍に増幅してからオシロに入力しています。
Before Modify, 1Hz to 10kHz, 1mV/div, 10usec/div
最初は盛大です。スイッチング周波数だけでなく,可聴帯域でもノイズが出ていることがわかります。
After Modify, 1Hz to 10kHz, 1mV/div, 10usec/div
まずMAX887の220uFをOSコンに交換すると劇的に減ります。あれこれやって最終的にここまで減らせました。残留ノイズは200uV程度でしょうか。
続いて帯域制限を解除して高周波ノイズの除去を行いました。
1:1プローブをAC結合にして基板上のあちこちをあたり,どこでも1mV以下になるようにしました。
特にSDRAMの電源がノイジーでした。