ギター用のシールドケーブルを自作 : Lava Cable Soar

111228:初稿,120104:一部修正


とりたてていいたいこと

2芯のシールドケーブルがほしかった。

BELDENの8412は2芯だが,ハイインピーダンス信号用のシールドケーブルに必要な半導体層(カーボン何たら,黒い樹脂の層)がない。

この半導体層は絶縁体の表面で起こるTRIBO(トライボ)効果を軽減する効果がある。 絶縁体表面に発生する静電気を消す働きがある。インピーダンスが高いと静電気によって発生したノイズが大きくでてしまう。 ケーブルを曲げたり,踏みつけたときにノイズが発生してしまう。

BELDENの8412は介在が綿だから絶縁抵抗が樹脂よりも低いだろうから,多少のノイズ低減効果は期待できる気がするのだが。

2芯のシールドで半導体層が設けられているのが「LAVA CABLE」の「Lava Soar」だ。 単線を使用しているのだが,それはあまり興味がない。


2芯シールドケーブルの意味

ギターアンプは通常,同軸構造のケーブルを使用する。まあ,伝統的な意味合いが強いだろう。 しかし,ハイインピーダンスな信号を伝達するにはイササカ役不足というものだ。

ということで今回は2芯シールドを使ってみたかった。

シミュレーションをしてみた結果,外来ノイズに強くなるという結果が出たからだ。

原理的な部分は非常に難しいのだが,そうなるらしい。

でやってみた。

接続方法は,2芯の片側をホットとして,もう一方をグランドとする。グランドはギターのグランドとアンプのグランドにつながる。 一方,シールドはアンプ側のみでグランドに接地する。これが2芯シールドの使用方法だ。とおもう。いろんな意見があるけど。

2芯シールドを使って上記の結線方法にすることでノイズが小さくなる(シミュレーション上は)。

理想的には3芯シールドか2芯の2重シールドを使い,バランスで受けてやる方法だろうか。


工作にまつわるあれこれ


Soarは外装が編み上げの布になっている。こいつが厄介だ。

まず,プラグのシェルなどを入れるときに引っかかるのでテープでぐるっと巻いておく。

スイッチクラフトのプラグを使用したが,シェルにケーブルが通らなかった(事前にわかっていたのだが)。 公式情報ではSoarの外径は7.7mmとなっている。シェル径は7.5mmくらいだったかな。たしか。 結果的に9.0mmのドリルでシェルの穴を拡大した。

9.0mmの穴径にすることによってほつれ防止の熱収縮チューブもかぶせてぴったりのサイズとなった。


外装の網の部分は鼻毛切り鋏で処理した。 眉毛切り鋏のほうがよいだろうが,男が眉毛切り鋏を買うのは恥ずかしいので鼻毛切り鋏にしよう。

言葉で説明するのは難しいので写真にて。。


ムキムキして,内径10mmの熱収縮チューブをかぶせる。 シールドは横巻きでなんだか銅線の発色が悪い。被覆との相性が悪いのだろうか。でも半田のノリはよかった。発色が悪いのは気のせいかな。

介在はスズランテープのような樹脂素材だ。ちょっと幻滅。でも綿とか使うと容量増えるし。まあ正解かなと思うし。 導体は単線。非常に輝きのある銅色だ。表面が鏡面仕上げだとよいとか聞いたことがあるが,高周波じゃあるまいしね。

黒い半導体層は半田付けの後にホットとショートしないように少し短くしておく。 ちなみに,言い忘れたけど半導体層があるほうがホットだろう。常識的に考えて。 ホット側の絶縁体は透明感のない発泡系の素材。低容量なのだろうか。半田の熱でも溶けにくいので架橋処理してあるようだ。 グランド側の素材はおそらくおなじみのポリエチレンだろう。半田の熱で独特の透明感がでる。こちらも結構熱には強い。

lava cable soar, switch craft

半田はSN100Cを使用。長さは個人的な都合で3m。

■要点
・シールドはアンプ側をグランドに接地
・スイッチクラフトの#280を使う場合は穴の拡大が必要(9.0mm)材質はブラスなので加工は楽
・熱収縮チューブは内径10mmのモノを用意する


結果

エアコンを入れるとノイズがひどいため,2芯シールドでよくなることを期待していたのだが,効果はあまりなかった。

ノイズの進入経路はシールドの抵抗とインダクタンスに関係するらしい。 でもギター側のインピーダンスによってノイズ量が変化する。と言うことは容量を介しても漏れこみがあるようだ。 2重シールドも試してみるかな・・・

この話はまたいつか別の話としてまとめようと思う。

音質的な比較は行っていないが,変な音はしない。気持ちよく演奏できる音だった。


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