真空管ギターアンプの回路設計
BASSMAN 5F6-AのPowerAmp部分
最後に元祖ギターアンプ,フェンダー・ベースマンのパワーアンプ部分の回路図を示します。 この回路を元にマーシャルのJTM-45が作られました。
GZ-34による真空管整流,5881を使用した固定バイアス方式のAB級プッシュ・プル方式,ロングテール方式のフェーズインバータを採用しています。
アウトプット・トランスの2次側から27kΩで負帰還をかけています。 負帰還回路にはプレゼンス・コントロールが付いています。
あっさりシンプルです。元々レオ・フェンダーもRCAのハンドブックにある回路をそのまま使ったらしいです。
フェーズインバータ周りの定数もこの形式ではこれ以外には無いというほど最適化されています。
抵抗一つひとつが意味を持ち,有機的に絡み合っています。
回路の動作を電気的にバランスをとるのは簡単ですが,出音とあわせて「ここがどーの」というのはなかなか難しいです。。。
ちなみに,この回路図にはワッテージや耐圧が記入されていません。GNDも個別に接続しています。 この回路図に何が必要なのか,,それは実際に作ればわかるようになると思います。
いま気づきましたが,真空管アンプにおいては完全な回路図など存在しません。配線図こそがすべてのノウハウの結晶です。
じっくり配線図を描くことが一番の勉強かもしれません。
わたしとしてその時ベストだと思った配線,部品配置,部品選定を行っていますが,いまだに右往左往,迷いと煩悩に苛まれています。
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Copyright(C) Since 1999 Y.Hosoya. All rights reserved.
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