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小改造 - スピーカーの換装

最終更新日2009-06-20


  前回はミドルのPOTを変えて,ミドルの効きには満足しておりましたが,懸案でありましたトレブルの効きを改善いたしました。 ついでにちょこちょこと手を入れましたので録音を行った次第です。

  更には,10年来の憧れでありましたCelestionのVintage30を入手いたしましたので,早速キャビに入れてFaneのAXA12と弾き比べを行いました。



  今回から標準設定はトレブルも12時といたします。

BRIGHT DEEP ROCK MANUAL ACCENT
VOLUME JAZZ TREBLE MIDDLE BASS PEDAL OVERDRIVE LEVEL


  Vintage30はセレッションの一連の12インチ・ギター用スピーカの中でも古くからラインナップされておりますスピーカーのうちのひとつで,最もクリーミな音色を持つと言われておりました。 事実,能率も高くメリハリのあるサウンドはハイゲイン・トーンでもクリーンでもマッチし,様々なメーカーのアンプに採用されているスピーカーで御座います。 マーシャルの代理店がヤマハだった頃,交換用のスピーカーはカタログ上では3万円ほどしており,当時学生だった愚輩にとっては高嶺の花でした。 当時はゴミ捨て場で拾ったスピーカーをキャビに入れてたことを覚えておりますし,そのスピーカーもまだ押入れの中に眠っております。

まずはストラトのセンターピックアップで録音致しました音です。
axa12_st_od01.mp3
vintage30_st_od01.mp3

続いてストラトのネック側ピックアップで録音致しました音です。
axa12_st_od02.mp3
vintage30_st_od02.mp3

最後にクリーントーンです。ストラトのネック側ピックアップと記憶しております。
axa12_st_cln01.mp3
vintage30_st_cln01.mp3


  今回はトレブルPOTの交換とそれに伴う定数変更,ミドルに入るCを1000pF→470pFへ交換,また,パワー管のグリッドに入る抵抗も交換しております。

  ここ最近はPresenceコントロールを取り付けるべく試行錯誤を行っておりました。 しかしながら,差動回路になっているため,NFB専用巻き線のないOPTではNFBをかけることが困難な状況で御座いました。 WEの回路などを見るとトランスの1次側から前段のカソードへNFBを戻している回路も見受けられ,これでいけるのではと試行を繰り返しておりましたわけで御座いますが,どうもイマイチピリッとしない感触で御座いました。

  まずひとつの要因はオーバードライブ回路の回路構成上,NFBループ内にマスターボリュームが入ってしまい,マスターを下げると帰還量も減ってしまうという問題が御座いました。 Presenceコントロールはカソードに入りますので,まずローカルのカソード帰還量が減少することから高音域の上昇が発生いたします。 同時に,OPTから戻ってくる帰還信号の高域を減らすことにより,高域の帰還量を減らし,その分だけ高音域が上昇いたします。 つまり,ローカルなNFBとOPTを含めたグローバルなNFB,二つのNFBが合わせ技で効いているわけで御座います。 NFBループ内にマスターボリュームがあり,信号が減衰してしまうと,OPTを含めたグローバルなNFB量が激減してしまい,Presenceコントロールとしてはカソード帰還抵抗をバイパスするローカルなNFBにのみ頼ることとなります。 このような状況ではPresenceコントロールの効きが著しく低下し,ほとんど効果がない状況に至ってしまいます。 差動回路ではカソードを共通抵抗でマイナス電位に引っ張っておりますので,NFBをかける際は正相側・逆相側それぞれのカソードに抵抗を挿入してやります。470Ωと1kΩを試行いたしましたが,470Ωでは帰還量が少なく,グローバルなNFB量が減っている状態,つまりマスターを絞った状態では十分なPresence効果が得られませんでした。 1kΩにいたしますと(WEも1kであった)効果は大きくなるのですが,甚だ個人的な理由で1kΩを採用するのには抵抗がありました。 結局の顛末はといいますと,土地不足と申しましょうか,部品を配置するのに十分なスペースがなく,グローバルNFBは断念することに致しました。 ローカルNFBだけでPresence回路を構築することも出来ますが,グローバールNFBによる制動効果が得られないことと,中低域のゲインが低下するゆえ却下いたしました。 OPTの1次側からNFBを返す場合,キャパシターでDCを阻止する必要が発生いたします。このCはNFB効果に直接関連するため,少なくとも0.1uF以上,出来れば1uF程度を確保する必要が御座います。 しかもOPTの1次側には高電圧が発生するため,少なくとも630V以上の耐圧があるキャパシターでなければいけません。 このようなキャパシターはとにかくかさばります。また,0.1uF以上の高耐圧キャパシターは選択肢が少ないという事情も御座います。 とにかく,このような状況においてグローバルなNFBをわざわざかけるのは愚かなことだと悟り綺麗さっぱりと忘れることにしたわけで御座います。 おかげで仮配線で伸びていた邪魔なキャパシターと抵抗がいなくなり,さっぱりしました。 2次側にNFB専用巻き線があるOPTを使えば悩みから開放されることを考えますと,それが正しい道のように思えてなりません。 最近のFENDERアンプもグローバルなNFBはかけていません。オープンバックのキャビであればダンピングも考えなくてもよいという理由もありましょうが,ギターアンプというものはNFBなしで成り立つということを証明している一例と前向きに捉えることに致しました。


  さて,音源をUPしておいてなんだということになりますが,AXA12とVINTAGE30,傾向は似ていますが,まずVINTAGE30のほうが能率が高く元気のよい音がしておりました。とくにハイ,といってもミッドハイあたりですが,オーバードライブサウンドの粘りと明るさをよく表現してくれるスピーカーと感じました。これ以上の批評は今回UPした録音を聞きながらじっくりと考えようと思います。 AKGさんとは「業界標準」などと呼んでいるVINTAGE30ですが,フツーですが,確かに説得力があります。

  メッキがはがれてきたところでそろそろおひらきとしようかな。


  CELESTION VINTAGE30
数kHzくらい高域に明るさがあり,抜けが良い。まだ新しいのでエージング不足の可能性はある。
中高域の能率が高く厚みがある。
低域は薄めだが,ダンピングがよくCloseBackでもFoがボンつかない。

  FANE ACOUSTICS AXA-12
高域が丸く,繊細さはあまりない。高域が出ないので荒々しく聞こえる。
能率はVINTAGE30より落ちるが中域の表情が豊か。
購入後大音量で相当なステージをこなしていることを考えるとエージングは十分。

  相変わらずピッキングの生音が入っている。もう少し音量を上げないと本領が発揮できないかも・・・


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