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テスト


1,電源周りのテスト

まず整流管のみ挿して電源を入れます。
緊張の瞬間です。煙、熱、異常音に気をつけます。
特にヒューズの飛ぶようなパチっという音、パワートランスの唸り、ジー という音に注意します。
電源は無負荷のためかなり高めに出ます。下手をするとケミコンの耐圧をオーバー するのでB電圧の監視は絶対に必要です。なお、今回は全て耐圧500Vのケミコンを使用したためその心配はありませんでした。

計測中の注意事項はこちら→DANGER!

また、スイッチを切った直後は必ずケミコンの電圧を監視しましょう。
安全な電圧に落ちるまでは作業をしてはいけません。
徐々に電圧が落ちていけば問題ありませんが、高圧を維持しているような場合はケミコンと並列にブリーダー抵抗を取り付けて放電させてやる必要があります。


2,全体のテスト

いったん電源を切り、コンデンサーのチャージが抜けたのを確認して、全ての真空管を挿し、電源を入れます。
この際ヒューズは1Aなど小さめにすることを勧めます。

同じく異常音、異常加熱、煙に気をつけながら、出力管の B電圧、出力管のカソード電位を測ります。
ここで出力管の定格を大きくオーバーするようでしたら即電源を切ります。

今回は電圧設定が2箇所、もくろみから外れました。

まず、設計では250Vであるはずの出力管のB電圧が280V となってしまいました。PTの240Vタップの電圧を測ると280V 程度出ています。明らかにトランスの負荷が軽いための電圧上昇です。

トランスの電圧表示は定格電流を出力したときの電圧です。 今回は100mA定格のトランスを60mA位で使用しているため電圧の上昇が起きたものと推測できます。この問題は 200Vのタップを使用することで解決しました。

結果的に(PMC-100の200Vタップ,整流管:6X4,フィルタ:20uF,電流:50mA)≒240Vとなりました。

次にプリアンプの電源電圧が明らかに低いのです。ダイオード出口で350V しかありません。
原因はダイオードと直列に入れた1.8kでした。 280Vタップが前述の理由で300Vになっているので、両波整流後は本来なら DC420Vは出るはずです。
1.8kは本来420Vを400Vへドロップさせるためにいれたつもりでした、ここではフィルターコンデンサーの手前だったため、 予想外の動作をしてしまい電源電圧を大きくドロップさせていました。
リプルは減ると思いますが、PIでは360Vほしいので整流直後では400Vはあるのが望ましいのです。
結局1.8kは手持ちの47Ωに変えました。これで無事設計電圧を得ることができました。


3,その後

一応設計通りの電圧が得られるようになりました。オーディオ用アンプならば、測定器を駆使して各種性能を計測していくわけですが、 ギターアンプなので余計なことはしません。めんどくさいだけだけど。

スピーカーにつないでみたところ、とても艶やかな音がしました。 若干こもってるようにも感じますが、ピッキングに対する反応は良いです。フルドライブすればかなりディストーションします。 ワウでブーストすると良い感じに倍音が乗ってきます。

少し気になるのはノイズです。ハムが大きいです。 実用に差し支えはないですが、どうもプリアンプではなくパワーアンプ付近から出ているようです。 もしかすると、PTからのハムをOPTが拾っているのかもしれません。OPTはシールドされていないのでその可能性があります。 しかし、PTは向きにも気を使い、リーケージフラックスが最小の向きにしてあります。PTとOPTもかなり距離をとっています。 なぜでしょう。ヒーター直流点火なども試してみたいと思います。


企画 回路設計の指針 配置設計 製作 テスト 失敗

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